カジノvs.パチンコ [カジノの気になるワダイ]
マカオやシンガポールでカジノ関係者を取材していると、必ず話題に上るのが「パチンコ」だ。日本がカジノを解禁する可能性が高まっていた2013年暮れ、マカオで会った米系カジノ運営企業の幹部も、筆者にこう話した。
「実は先月も日本を訪れ、妻と一緒にパチンコ店に入ってみたんだ。2人ともパチンコが大好きなんだよ」
幹部はアメリカ人で、高級なスーツに身を包んだ姿はニューヨーク・ウォール街のエリート金融マンを思わせる。パチンコ店はいかにも場違いだが、それほど「パチンコ」は気になる存在なのである。
「確かに、あなたのような外国人にとってパチンコは珍しいかもしれません。でも、パチンコとカジノは全く別物ですよ」
私がそう振っても、あくまで幹部はパチンコにこだわった。
「もちろん、そんなことはわかっている。でも、ギャンブルには違いないさ」
その言葉には、米系に限らず、「日本」という市場への参入を目論む外資系カジノ運営企業の本音が象徴されている。カジノ解禁とは、外資系企業に日本のギャンブル市場を開放することでもあるのだ。
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